PCB含有機器とは?古い変圧器・コンデンサの見分け方と確認手順
キュービクルの更新や撤去を検討する際、必ず確認しなければならないのがPCB含有機器の有無です。古い変圧器やコンデンサに使われている可能性があり、含まれている場合は特別な処理が必要になります。
PCBとは何か
高濃度PCBと低濃度PCBの違い
PCB含有機器の見分け方
確認の手順
PCBとは?
PCB(ポリ塩化ビフェニル)とは、かつて電気機器の絶縁油などに広く使われていた化学物質です。電気絶縁性や耐熱性に優れていたため重宝されましたが、毒性が判明したことから、1972年(昭和47年)に製造・輸入が禁止されました。
PCBが使用された代表的な電気機器には、変圧器、コンデンサ、安定器などがあります。禁止以前に製造された機器の一部に、絶縁油としてPCBが使用されている可能性があります。
出典:経済産業省「PCB早期処理関係パンフレット」
https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/kankyokeiei/pcb/2023_PCBpamphlet.pdf
高濃度PCBと低濃度PCBの違い
PCB廃棄物は、含有濃度によって「高濃度」(PCB濃度5,000mg/kg超)と「低濃度」(0.5mg/kg超〜5,000mg/kg以下)に区分され、それぞれ処理の枠組みが異なります。
区分 | 主な発生原因 | 処理主体 |
|---|---|---|
高濃度PCB廃棄物 | PCBを意図的に使用して製造された機器 | 中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO) |
低濃度PCB廃棄物 | 製造過程での意図しない微量混入 | 環境大臣認定の無害化処理認定施設など |
PCB含有機器の見分け方
PCB含有の可能性を判断する主な手がかりは次のとおりです。
製造年:1972年以前に製造された変圧器・コンデンサは特に注意が必要です。それ以降の製造でも、微量混入による低濃度PCBの可能性があります
銘板の記載:機器の銘板にメーカー名・製造年・型式が記載されています
メーカーへの照会:型式・製造年をもとに、メーカーにPCB使用の有無を照会できる場合があります
絶縁油の分析:確実な判定には、絶縁油を採取しての分析が必要です
外観だけでPCBの有無を判断することはできません。設置から年数の経っている変圧器やコンデンサがある場合は、更新・撤去の計画段階で確認することをおすすめします。
確認の手順
キュービクル内の変圧器・コンデンサなどの銘板情報(メーカー・型式・製造年)を確認
製造年が古い場合や不明な場合、メーカーまたは専門機関に照会
照会で判断できない場合、絶縁油の分析を実施
PCB含有が確認された場合、廃棄物の区分(高濃度・低濃度)に応じた処理計画を立てる
処分期限が定められているため、早めの確認が重要です。期限の詳細はPCB廃棄物の処理期限はいつまで?事業者が今すべき対応で解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 新しい変圧器にもPCBが含まれている可能性がありますか?
A. 製造・輸入が禁止された1972年以降に製造された機器であっても、製造工程での微量混入により低濃度PCBが含まれているケースが報告されています。年数だけで判断せず、確認することをおすすめします。
Q. 自分で見た目だけで判断できますか?
A. できません。外観からPCBの含有を判断することはできないため、銘板情報の確認やメーカーへの照会、必要に応じた分析が必要です。
Q. PCB含有機器が見つかったら、すぐに処分しなければなりませんか?
A. 発見した場合は、法令に基づいた保管・届出が必要です。処分期限までに適切な処理を行う必要があるため、早めに自治体や専門の処理業者にご相談ください。
まとめ
PCB含有機器は、外観からは判断できず、銘板情報とメーカーへの照会、必要に応じた分析によって確認します。キュービクルの更新や撤去を計画する際は、早い段階でこの確認を行うことが、後の工事スケジュールの遅延を防ぐことにつながります。
さつき電気商会では、キュービクル更新・撤去にあわせたPCB含有機器の確認、処理業者との連携も含め、名古屋市港区を拠点にサポートしています。古い機器の扱いにお悩みの際は、お気軽にご相談ください。
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監修:株式会社さつき電気商会 技術部
名古屋市港区を拠点に、工場・倉庫の高圧受変電設備の設計・施工・更新を自社施工で手がけています。