高圧受電から低圧に切り替えるには?工場縮小時の見直し方法
生産設備の縮小や省エネ化によって使用電力量が下がると、「今の高圧受電を続ける必要があるのか」という疑問が出てきます。この記事では、高圧受電から低圧受電へ切り替える方法と、メリット・注意点を解説します。
低圧化を検討すべき目安
低圧化のメリット
切り替えの流れ
注意すべき点
低圧化を検討すべき目安は?
契約電力が概ね50kWを下回る見込みが続く場合、低圧受電への切り替えによって保安管理にかかる固定費を削減できる可能性があります。高圧・低圧の境界の考え方は高圧と低圧の違いとは?50kWで変わる受電方式と保安義務をご覧ください。
一時的な減産ではなく、事業所の撤退や恒常的な生産縮小など、電力使用量が今後も低い水準で推移する見込みがある場合に検討する価値があります。
低圧化のメリット
電気主任技術者の選任が不要になる:自家用電気工作物ではなくなるため、選任義務がなくなります
定期点検の義務がなくなる:月次点検・年次点検にかかっていた保安管理費用が不要になります
キュービクルの維持管理が不要になる:設備更新の将来費用も発生しなくなります
低圧化切り替えの流れ
電力使用量の確認:今後の見込みを含め、低圧契約の範囲に収まるか確認
電力会社との協議:低圧引込への変更について事前相談
設備計画の作成:キュービクルの撤去範囲、低圧引込の経路を設計
停電工事:既存の高圧設備を停止・撤去し、低圧引込に切り替え
契約変更・保安規程の廃止手続き:自家用電気工作物としての契約・届出を終了
切り替え時に注意すべき点
撤去費用が発生する:キュービクルの解体・撤去、PCB含有機器がある場合は別途処理費用がかかります
将来の増設に備えにくい:低圧契約には上限があるため、将来的に電力使用量が増える計画がある場合は再度高圧化が必要になります
電力量単価の体系が変わる:契約プランによっては、単純に「安くなる」とは言えない場合があります
停電を伴う:切り替え工事には一定時間の停電が必要です
目先の保安管理費用だけでなく、撤去費用や将来の増設可能性も含めた総合的な判断が必要です。コスト比較の考え方は受電容量の見直しでコストはどう変わる?判断の目安で解説しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 低圧化すると必ず電気代は安くなりますか?
A. 保安管理にかかる固定費は不要になりますが、電力量単価の体系が変わるため、総額での比較が必要です。契約プランによっては期待したほどの削減にならない場合もあります。
Q. 低圧化した後、また高圧に戻すことはできますか?
A. 可能ですが、キュービクルの新設工事が改めて必要になり、費用も発生します。将来的な事業計画に増設の可能性がある場合は、低圧化の判断を慎重に行うことをおすすめします。
Q. キュービクルの撤去にはどのくらいの費用がかかりますか?
A. 設備の規模や、PCB含有機器の有無によって変動します。現地調査のうえでの見積りが必要です。
まとめ
高圧から低圧への切り替えは、保安管理の固定費を削減できる一方、撤去費用や将来の柔軟性とのトレードオフがあります。一時的な状況ではなく、恒常的な電力使用量の見込みをもとに判断することが重要です。
さつき電気商会では、切り替えの是非を含めたご相談から、実際の撤去・引込工事まで、名古屋市港区を拠点に対応しています。まずは現状の使用電力量の確認からご相談ください。
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監修:株式会社さつき電気商会 技術部
名古屋市港区を拠点に、工場・倉庫の高圧受変電設備の設計・施工・更新を自社施工で手がけています。